目次
dBm デービーエム 接頭辞 とは
前回は、dBとは基準との比を常用対数で表したものと書きました。
今回は、dBmについて書いてみたいと思います。
dBについては、いろいろな業種で使用されていると思いますが、
今回は、電力で使用されているdBmのお話をします。
dBmの読みは、デービーエムです。
dBの後ろについているものが単位となります。
その単位が、m は、10^ー3 10の-3乗です。
通常 m の読み方は、”エム” でなく ”ミリ” と読んでいると思います。
単位が メートル(m)の場合に ミリメートル(mm)
これは、多くの方が使用していると思います。
なぜかdBのときだけ ”エム” と読み dBmをデービーエムと読みます。
”エム” ”ミリ” のようなものを”SI接頭辞”(エスアイせっとうじ)
”SI接頭語”(エスアイせっとうご)というようですが、
単位を簡単に表そうというものになります。
話は、遠回りになりますが、まずは、おさらいからです。
以下聞いたことはありますか?
電気、無線を勉強していくと聞くこともあると思います。
10^12 T(テラ) 大文字
10^9 G(ギガ) 大文字
10^6 M(メガ) 大文字
10^3 k(キロ) 小文字(大文字)
10^0 ーーーー
10^ー3 m(ミリ) 小文字
10^-6 μ(マイクロ)小文字
10^ー9 n(ナノ) 小文字
10^ー12 p(ピコ) 小文字
3乗ずつになっていると思います。
cm センチメートル等 -2乗もありますが、
まずは、3乗ずつで覚えましょう。
おさらいを以上にして進みましょう。
dBm のエムは ”ミリ” なのです。
単位はと聞かれれば ミリは、SI接頭辞、
まだ後ろに隠れています。
今回は、電力の為、単位を、W ワット としてお話します。
単位の W ワットを省略しているだけの為
dBm は dBmW の省略となります。
まとめてみましょう。
dBm とは?
dBm は、dBmW
dBとは、 基準との比でした。
dBの後ろに書いてあるものが基準です。
基準は、1mW 1ミリワット
dBmは、1ミリワットに対しての比を常用対数で表したもの
となります。
dBmの計算
ちょっと計算してみましょう。
1mWをdBmで表してみましょう。
dBmの計算ですから
基準を1mW
対象を1mWとして計算します。
10log(対象/ 基準)
10log(1mW/ 1mW)
=10log(1*(10^ー3)*W/ 1*(10^ー3)*W)
比較をするときには、単位をすべて記入しましょう。
(10^ー3)*Wを約分します。
10log(1/ 1)
=10log1
=10*log10^0
=10*0
=0dBm
基準が1mWですから、対象1mWは、0dBmとなります。
それでは、2mWでは?
2mWをdBmで表すと。
10log(対象/ 基準)
10log(2mW/ 1mW)
=10log(2*(10^ー3)*W/ 1*(10^ー3)*W)
比較をするときには、単位をすべて記入しましょう。
(10^ー3)*Wを約分します。
10log(2/ 1)
=10log2
≒10*0.301
≒3.01dBm
3.01 前回も出てきた数字ですね。
それでは一気に2Wなんて計算してみます?
10log(2W/1mW)
=10log(2W/1*(10^ー3)*W)
こんどは、約分できるものは、Wだけですね。
=10log(2/1*10^ー3)
=10log(2*10^3)
≒10*(0.301+3)
≒3.01+30
≒33.01dB
どうでしょうか?
途中 logの計算になってしまいましたが
電卓でしたら 解けると思います。
1倍は、0dBm
2倍は、3.01dBm
2000倍は、33.01dBm
dBmの計算は、出来ましたか?
次回は、dBμについてお話したいと思います。
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